ちょっと前のことになりますが、天気も良かったので上野へ行きました。
前に「バウハウス展」を見に来たので、上野に来たのは1年ぶりかな?
小さい展示室でしたが、じっくりゆっくりみたので結構時間が経っていました。ディスプレイもかっこ良かったですし、資生堂の初期のパッケージデザインが特に素晴らしかったです。当時から現在でも変わらぬ明確なヴィジョンかあるからこそ、優れたパッケージが生まれるんだと思いました。
サントリーのパッケージも良いんですけど、資生堂と比べられるのはちょっとかわいそうな気が・・・。トリス・ウイスキーのラベルも素晴らしいけど、山名文夫が手掛けたアールヌーボーとアールデコを融合させた傑作パッケージの横に並べられると・・・。
資生堂のヴィジュアル・アイデンティティは、前田貢によって完成させていた言えるでしょう。前田貢がデザインした「ドルックス」は、後に山名がリニューアルするのですが、前田のデザインの方が出来が良いです。会場で何度も見比べましたけど、私にはそう写りました。
近年のパッケージも良いものは良いんですが、スーパーやコンビニで売られているモノをわざわざガラスケースに入れて見せられても・・・、そう感じるのは私がひねくれているから?
図録も販売されていたんですが、全然良いと思えず買えませんでした。無料の展覧会でしたし、なんとかお金を落としてあげようと思ったんですけどね。写真がすべて小さくて、モノがモノだけに(商品パッケージですから)ただのカタログかチラシにしか見えなかった。
なんか嫌みっぽい感想も書いてしまいましたが、一見の価値ありの展示です。平日に行ったんですが、お客さんも比較的多かったです。デザイナーさんや学生さんらしき人が多かったんですが、おばさまたちも結構いて、資生堂のパッケージをみて乙女心を取り戻しているようでした。私の中の乙女心も・・・。
(I)